今回のテーマは「医療ローン」の滞納と対処方法についてです。
医療ローンっていまいち馴染みのない方もいらっしゃるかもしれせん。
医療ローンというと、病院でローンを組む?入院費の分割?といったイメージもありますがちょっと違います。
すでに医療ローンを利用の方、返済できず困っているという方もいらっしゃることでしょう。
結論から申し上げます。
医療ローンは、任意整理できます!
ですが、ちょっと待ってください!
任意整理をはじめとする債務整理にはデメリットもつきもの…
いきなり任意整理して後から後悔…なんてことがないとは限りません。
将来利息がカットされる代わりに、今後しばらくの間クレジットカードの発行や他のローンを組むことが難しくなります。
慌てず、しっかり考えた上で、いちばん良い方法で対処していただきたいと思います。
返済計画通り、通常の返済ができることがいちばんですが「滞納してしまいそう」「滞納してしまったという方」のために、今回は3つの対処法をお伝えします。
今回の記事がおすすめの方は…
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- すでに滞納していてどうしたらいいかわからない
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- 生活費を削って返済しているため、生活がきつい
そんなお悩みを解決できるお手伝いができればと思います。
では、さっそく見ていきましょう!
医療ローンって?〜実は2種類!医療向けローン
医療ローンと聞いてパッと思いつくことといえば、「美容整形」でしょうか。
もちろん、医療ローンが利用できるひとつです。
詳しくはこのあとご紹介しますが、美容整形の他にも...
- インプラントをはじめとする歯科医療
- 先進医療
- レーシック
- 保険適用外の自由診療… など。
意外と利用できるところが多いですね。
主に自由診療などの医療費を分割払いできるローンサービスです。
※ローンの内容によっては保険診療にも利用できるものもあります。
簡単に図解しますと…
通常の医療費は病院に直接返済をしますが、医療ローンの場合は病院ではなくローンの保証会社に返済をします。
※銀行などの場合、銀行以外が保証をしている場合があります。
そのため返済先は保証会社ではなく、ローン契約をした金融機関となります。
この点は、カードローンやクレジットカード利用、キャッシングと同じですね。
つまり、医療ローンは「利用用途が”医療”に限定された、カードローン」ということになります。
病院、クリニックで直接申し込む場合とご自身でカード会社や銀行でローンを組む場合など、様々です。
通常の医療費と違う点は、支払い先が「カード会社」や「銀行」になります。
銀行系と信販系
医療ローンはカードローンと大体同じ、とお伝えしましたが、実は2種類あります。
それは「銀行系」と「信販系」の2種類です。
銀行から借りるのか、クレジット会社から借りるのか、という違いです。
こちらの図をご覧ください↓
クリニックから申し込む場合はクリニックが提携している医療ローンを契約することになります。
必要な書類、審査などはカードローンの申し込みと同じことが多いようですが、「医療に充てる」ことを証明するための「資金使途証明書類」が必要な場合もあります。
資金使途証明書とは、借り入れの目的を証明するための「見積書」「注文書」など、金額・発行日付・宛名・発行者の所在地・名称・電話番号などが明記されているものをいいます。
・先進医療
・美容整形
・不妊治療
・インプラント
・レーシック
・医療脱毛 … などに利用できます。
※銀行やクレジットカード会社によって使途が限定される場合もあります。
とても便利な医療ローンですが、滞納すると厄介です。
医療ローンを滞納すると起きるトラブル!〜こうなる前に相談を
先にお伝えしたとおり、医療ローンは基本的に「保険適用外」の自由診療で利用されることが多いです。
そのため、金額も大きく膨らみがち…社会保険や国民保険は使えないので、「全額自己負担」です。
ここが自由診療の大きなデメリット。
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保険診療と自由診療の自己負担額の違い
例えば
レーシックは25〜35万円
インプラントは歯1本あたり、30〜40万円
全ての歯になると400万円以上
目元整形は全切開法であれば20万円。
眼瞼下垂の治療も合わせると40万円以上など…
ここに挙げた例はほんの一部です。
クリニックによって金額が大きく異なることも自由診療の特徴です。
最初は順調に返済できていても、その後、返済が滞ってしまうことは十分に考えられます。
では、滞納してしまうと、何が起きるのでしょうか。
こちらをご覧ください↓
①〜⑥の順により、危険度が高くなっていきます。
詳しく解説していきます!
滞納すると起きるトラブル6つ
- ①遅延損害金が発生する気を付けたいのが、「滞納開始日から発生する」という点です。滞納開始日は、支払い期日に支払いができなかった場合、その翌日から発生してしまいます。
- ②督促状の送付や電話がかかってくる督促状の送付や電話がかかってくる医療ローンも通常の借金、債権と同様に支払いが期日までに行われなかった際には督促状が送られてきます。
- ③残債の一括請求こちらもクレジットカード利用やキャッシングなどと同じ。分割でローンを組んでいても「一括請求」をされてしまいます。
- ④保証人がいる場合、保証人へ請求される一部の銀行系医療ローンでは保証人が必要な場合があります。もし、申し込み本人が返済をできなくなると保証人へ請求が移ります。
- ⑤信用情報に事故情報が掲載されるいわゆる「ブラックリスト入り」です。事故情報が一度掲載されてしまうと、たとえすぐ返済(完済)しても消えません。事故情報が消えるのは、完済日を「起算日」として「5年後」となっています。
- ⑥強制執行されるこれは「銀行口座」や「給与」の差し押さえです。例えば、給与受取口座に指定している銀行で医療ローンを組み、滞納してしまった場合に差し押さえられる可能性があります。
医療ローンといえど、キャッシングやカードローンと同じく滞納は非常に危険です。
クレジットカードを「滞納するとどうなる?」滞納すると危険な3つの理由
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医療ローンが返済できない!3つの対処法!
差押や裁判といった可能性も2〜3ヶ月と、あっという間です。
1回2回なんとか工面できたとしてもローンの金額によっては返済は年単位。
ギリギリまで耐えるより、できるだけ早い段階で対処することをおすすめします。
医療ローンが払えない場合の対処法は3つです!
- 公的制度を活用〜高額療養費制度
- 金利の低いおまとめローンへ借り替え
- 債務整理
一つずつ見ていきましょう。
公的制度を活用
「高額療養費制度」をご存知でしょうか。
一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
この制度は被保険者が申請をしないと利用できません。
入院中の食事やベッド代の差額、先進医療では利用できないなど条件がありますが、大きな手術や入院費用を賄える場合があります。
詳しくは全国健康保険組合や市町村の健康保険課へ聞いてみましょう。
金利の低いおまとめローンへ借り替え
現在組んでいるローンより金利の低いローンへ借り替える手段もあります。
給与受取口座に指定している銀行などが狙い目です。
また、キャンペーンなどで金利が下がっていることもあるので探してみるのもアリかもしれません。
で す が 、医療ローンの金利は通常のローンより低く設定されていることが多いため、あまりおすすめできません。
借り替えができても、即日融資されるとは限らないので、もし借り替えを考えている場合は早め早めに動いた方がいいでしょう。
任意整理
3つ目。任意整理。
公的制度も使えない、おまとめローンも使えない、となると、やはりこれがいちばん効果的な対処法になります。
弁護士事務所への相談で、将来利息のカットや毎月の返済額が今より減る可能性も。
任意整理を初心者向けに解説!これから任意整理する前に知っておくべきこと
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まとめ 〜医療ローンも債務整理で解決できる!
今回は「医療ローン」の滞納についてご紹介しました。
いかがだったでしょうか。
すぐにでも行動する気持ちになっていただけたら嬉しいです。
・公的制度を活用
・金利の低いおまとめローンに借り替え
・任意整理
一括で返せるお金がない以上、任意整理をしても借り替えをしても返済生活は続きます。
ご自分の収支を見直して、無理のない返済と生活を送っていただきたいです。
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